「ごみステーションまで袋を運ぶのが難しくなった」「広島市外に住んでいて、親の毎週のごみ出しを手伝えない」。そんな悩みを支える制度が、広島市のふれあい収集です。2026年4月から対象世帯が広がり、一定の条件を満たす方は、収集員が週1回、自宅を訪問して家庭ごみを収集してくれます。
この記事の結論
- ふれあい収集は、家庭ごみを自力で出すのが難しく、他から協力を得られない世帯向け
- 2026年4月から、要介護1〜5などへ対象が拡大
- 週1回の定期収集で、希望すれば声かけや緊急連絡先への連絡にも対応
- 大型ごみは対象外。別途予約や搬出方法の検討が必要
- 家族は「日常ごみ」と「一度に片付けたい不用品」を分けて考えると進めやすい

広島市の「ふれあい収集」とは
ふれあい収集は、家庭ごみを自ら排出することが難しい高齢の方や障害のある方などを対象に、広島市の収集員が自宅を定期的に訪問する制度です。収集は週1回で、大型ごみを除く家庭ごみが対象です。
希望する場合は、ごみが出ていないときに声をかけたり、必要に応じて事前に届け出た緊急連絡先へ電話したりする見守りの仕組みもあります。ただし、訪問介護や室内からのごみ搬出を行うサービスではありません。ごみは可能な範囲で分別し、環境事業所と打ち合わせた玄関前などへ準備します。
2026年4月からの対象条件
対象は、広島市内に住み、ごみ出しについて家族や近隣など他から協力を得ることができず、世帯全員が次のいずれかを満たす世帯です。
| 区分 | 対象となる等級・状態 |
|---|---|
| 介護保険 | 要介護1〜5 |
| 身体障害者手帳 | 1級〜3級 |
| 精神障害者保健福祉手帳 | 1級・2級 |
| 療育手帳 | Ⓐ・A・Ⓑ |
「高齢だから自動的に対象になる」という制度ではなく、世帯状況や協力者の有無も含めて確認されます。対象か判断しづらい場合は、申請前にお住まいの区を担当する環境事業所へ相談すると確実です。
申し込みに必要な物と手順
- 申込書を用意する:市のウェブサイト、各環境事業所、区役所の地域支えあい課・福祉課で入手できます。
- 確認書類の写しを添える:介護保険被保険者証、各種障害者手帳など、対象条件を確認できる書類が必要です。
- 環境事業所へ提出する:持参または郵送で提出します。本人だけでなく、親族、介護関係者、民生委員・児童委員などの代理申請も可能です。
- 訪問調査を受ける:職員がごみを出す場所や収集方法、声かけ希望の有無などを確認します。
- 利用開始:決めた曜日・場所へ、可能な範囲で分別したごみを出します。
利用前に確認したい住まい別の注意点
集合住宅・オートロック
共同住宅では、管理人または管理組合へ申し込み予定を伝えておきます。オートロックがある建物は、収集時に解錠できる方法を環境事業所と打ち合わせる必要があります。
戸建て住宅
これまで使用していたごみステーションの管理者や近隣の方へ、個別収集へ切り替えることを伝えておくと行き違いを防げます。玄関前までの動線に段差や植木鉢などの障害物がないかも確認しましょう。
ふれあい収集で回収できない物
最も大きな注意点は、大型ごみが対象外であることです。たんす、机、ベッド、ふとん、自転車、一定サイズ以上の家電などは、広島市大型ごみ受付センターへの予約が必要です。エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象で、通常の大型ごみとは手続きが異なります。
| 片付けたい物 | 主な方法 | 事前準備 |
|---|---|---|
| 毎週出る家庭ごみ | 通常収集/ふれあい収集 | 品目ごとに分別 |
| たんす・机・ふとんなど | 広島市の大型ごみ収集 | 予約、サイズ確認、所定場所までの搬出 |
| 家電4品目 | 販売店・指定引取場所等 | リサイクル料金や運搬方法を確認 |
| 部屋全体の大量不用品 | 複数回の行政収集または片付け業者へ相談 | 残す物、処分する物、貴重品を分ける |
「制度は使えるのに片付かない」3つの理由
1. 室内から玄関前まで運べない
ふれあい収集は、室内の片付けや家具の移動を代行する制度ではありません。袋を玄関前まで出す作業も難しい場合は、家族、ケアマネジャー、訪問介護事業所などへ先に相談します。
2. 大型ごみが生活動線をふさいでいる
使わない家具や家電が廊下・玄関をふさいでいると、毎週のごみ出しそのものが難しくなります。転倒防止のため、まず「玄関から居室」「居室からトイレ」の動線を優先して確保しましょう。
3. 本人と家族で処分の基準が違う
家族には不要に見えても、本人にとっては思い出や生活上の役割がある物もあります。勝手に捨てず、「残す」「迷う」「手放す」の3区分にして、迷う物は期限を決めて保留にすると対立を減らせます。
遠方の家族が準備するチェックリスト
- 本人の要介護度・手帳の区分と有効な証明書を確認する
- 近隣や親族から継続的なごみ出し支援を受けられるか整理する
- 担当のケアマネジャーや地域包括支援センターへ状況を共有する
- 日常ごみ、大型ごみ、リサイクル家電、危険物を分けて一覧にする
- 通帳・印鑑・権利書・写真・手紙など、処分しない物を先に避難させる
- 玄関、廊下、寝室、トイレまでの安全な動線を確保する
- 一度に片付ける場合は、処分量と搬出条件が分かる写真を用意する
行政サービスと不用品回収の使い分け
費用を抑えたい場合は、分別できる物を通常収集やふれあい収集へ、運び出せる大型ごみを市の予約収集へ回す方法が基本です。一方、短期間で部屋全体を整えたい、重い家具を室内から搬出できない、家族が遠方で立ち会える日が限られる場合は、片付け業者への相談が選択肢になります。
見積りでは、作業範囲、車両台数、人員、階段・駐車条件、追加料金の条件、回収できない物を確認してください。クリーンリンクでは、広島・山口エリアの不用品回収や実家片付けについて、写真を使った事前相談にも対応しています。行政制度でできることを残しつつ、必要な作業だけ相談することも可能です。
よくある質問
高齢者だけの世帯なら必ず利用できますか?
年齢だけで決まる制度ではありません。世帯全員が定められた要介護度・障害者手帳等の条件を満たし、他からごみ出しの協力を得られないことが要件です。個別の判断は担当環境事業所へ確認してください。
家族が代理で申し込めますか?
親族のほか、介護関係者、民生委員・児童委員などによる代理申し込みが可能です。申込書と、対象条件を確認できる証明書の写しを準備します。
大型ごみも玄関前から収集してもらえますか?
ふれあい収集では大型ごみを収集しません。広島市の大型ごみ収集を別途予約し、指定された場所までの搬出方法を準備する必要があります。
まとめ|毎週の支援と一度の片付けを分けて考える
広島市のふれあい収集は、ごみ出しが難しい方の暮らしを継続的に支える制度です。ただし、大型ごみや室内からの搬出、部屋全体の整理は対象外です。まず日常ごみの仕組みを整え、そのうえで生活動線をふさぐ家具や大量不用品を別の方法で片付けると、無理なく安全な住環境へ近づけます。
※制度内容・対象条件は変更される場合があります。2026年9月時点の広島市公式情報をもとに作成しています。申請前に広島市公式サイトまたは担当環境事業所で最新情報をご確認ください。
